交差点で突然エンジン停止してしまったランドクルーザー78プラド。
レッカー移動により、修理工場に持ち込むことまではできたものの、復活するまでには想像以上に修理期間と費用がかかりました…・
今回はエンジン停止から復活までの整備内容をまとめてお伝えします。
エンジン停止の原因
エンジン停止の原因は様々ありますが、エンジン停止してその後、エンジンが全くかからなくなる症状だと、いくつかの原因に絞ることができるそうです。
その1 プライミングポンプ
プライミングポンプは燃料に空気が入ってしまった場合に空気抜きをするためにあり、これが故障すると燃料に空気が混じってエンジンが点火しにくくなったりするそうです。プライミングポンプの故障の判断は、このポンプを押してみて硬いかどうか。硬ければ、燃料がしっかり届いているので問題ありません。このポンプが柔らかくて押せるようだと、空気が混入してしまっている可能性が高いそうです。
まず、私の場合はプライミングポンプは硬い状態だったので、プライミングポンプは原因ではないだろうと判断しました。
その2 ECU
ECUとはエンジンコンピューターユニットの略で、要するにコンピューターです。このコンピューターでエンジンの点火タイミングや燃料の混合割合を調整するそうです。今回の故障の症状として、エンジンが全く点火しないことから、個人的にはECUが要因なのではないかと思っていました。ECUは78プラドの中でもよく交換することがあるパーツということは知っていました。コンデンサーの液漏れ等で、ECUの基盤を修理したり、リビルトパーツに交換したりする例はよく見ていました。
私の78プラドのECUを確認してもらうと、リビルトパーツに交換された形跡はなく、新車のときからついているECUのまま。ただし、基盤を修理した形跡があるとのことでした。修理した形跡があるとはいえ、当時もののECU。このECUが怪しいのでは?と思い込んでいました。
その3 噴射ポンプ
噴射ポンプ(フューエルインジェクションポンプ)は燃料を噴射するポンプです。このパーツは78プラド特有というよりもディーゼルエンジンで経年劣化による故障がよくある箇所のようです。よく見かける症状としては、冬になると燃料がジワッと漏れてくる。これは、パッキンのOリングが硬化して、特に寒くなった冬に燃料が染み出してきて、エンジンにも不調をきたすそうです。Oリングの交換であれば、数百円とかの少額修理で済みますが、噴射ポンプ自体を交換となると高額修理になります。
ECUと噴射ポンプのどちらを修理するか
今回のエンジン停止の原因はECUか、噴射ポンプではないかと整備工場の方をすり合わせをしていました。(プライミングポンプは硬くなっている = 燃料がきているので原因からは除外)
整備工場の方が見る感じでは噴射ポンプが怪しい。ただし、100%の確証は持てないとのことでした。
これが判断が難しい…。
噴射ポンプの修理は高額コースです。リビルトパーツの値段もそうですし、交換も大変なようで工賃もかかり、総額で20万円ほどかかります。噴射ポンプを交換してみて、エンジンがかからなかったら。交換しなくてもよかったパーツを高額で交換して、、また違う要因を探さなくてはなりません。
20万円という高額費用。でも交換したからといって直る可能性は100%ではない。これは判断に迷いました。
そして、ECU。ECUのリビルトパーツへの交換は8万円ほど。交換自体も簡単にできます。
噴射ポンプの20万と、ECUの8万。値段的にはECU交換であってほしい。ECUで直ってくれたらいいのに。そんな希望的バイアスがかかります。色々な修理ブログで見ていた内容でも、ECUが原因でエンジン停止はよく見かけるものの、噴射ポンプでエンジン停止している例はあまり見たことがなかったので、そんなこともECUであってほしいという思いに拍車をかけました。
そのため、まずはECU交換を試してほしいとお願いして作業を進めてもらいました。
ECU交換で直ってくれれば、金額的負担は抑えることができるし、もしECUで直らなかったとしても、ECUの寿命的にこのタイミングでリビルトパーツに交換しても問題ないかな。ダメだったとしても納得できる。ということでECUから試してみる方針にしました。
その結果として、、、ECU交換では直りませんでした(泣)。
整備工場の方は噴射ポンプが怪しいとおっしゃっていたので、ECUで直ってくれれば、儲けものくらいに思ってましたが、直らず。8万の交換費用。
不具合が出る前に交換したと思うようにしましたが、やはりショックは大きかったです…。
整備工場の方の見解を信じていれば。20万の交換費用を惜しまなければ。
正常に動く78プラドがもう一台あったら、ECUを交換してみて不具合があるかどうか試せたのに、とか。
でもそんなことを考えていても、エンジンはかかりません。修理しない限り、78プラドには乗れない。
続けて、噴射ポンプの交換をお願いしました。
その結果として、、、噴射ポンプ交換で直りました!
噴射ポンプを交換したところ、エンジンが始動!
やはり噴射ポンプが原因だったんですね。。はじめから噴射ポンプを交換していればよかった。と思えるのは、結果を知ったからこそ。
(ちなみに噴射ポンプの症状によってはリビルトパーツへの交換ではなくオーバーホールや、細かな部品の交換で直るケースもあるようです。参考までに)
これでまた78プラドに乗れる!と思ったのもつかの間。実は、、、もう一つ不具合を見つけたとの整備工場の方からのお言葉が。
ラジエーターの不具合
もう一つの不具合とは、ラジエーターでした。
冷却数が減っていて、ほとんど空の状態だったとのことで、調べてもらったところ、ラジエーターのサブタンクから漏水していました。
ラジエーターのサブタンクだけを交換することができないそうで、、ラジエーターもまるごと交換。さらに10万程度の修理費が必要になります。
サブタンクの故障なので、そのままでも何とか乗り続けることはできなくはないですが、メインタンクも漏水したりして、ラジエーターが動かなくなったら、エンジンを冷やすことができなくなり、オーバーヒート。エンジンそのものが壊れてしまう、最悪の事態になることもあります。
ここは迷わず、ラジエーターも交換してもらうことにしました。
ラジエーターが交換になることはショックでしたが、気づかず乗り続けていたら、エンジンがオーバーヒートする可能性もあったので、早めに不具合が見つかって交換することができてよかったです。
修理のまとめ
ということで、路上でエンジン停止してから再び78プラドに乗ることができるまでにかかった期間はおよそ3週間。
かかった費用は40万!(ECU、噴射ポンプ、ラジエーターの交換)
想定外の大幅出費でお財布にも精神にもかなりのダメージを受けました…。
購入してからおよそ1年半。前回の車検でも修理があったので、これまでの修理総額は50万くらい。
78プラドは古いクルマですから、ある程度の覚悟はしてましたが、こんなに修理があるとは…。
購入時の整備はしっかりと行ってもらっていたので、どの不具合もパーツの経年劣化によるものです。
しばらく走行していなかったクルマは、いくら整備をしたとはいえ、走行し始めると色々な箇所が稼働しだして、最初の1〜2年は不具合がよく出たりするそうです。
78プラドによくある故障、パーツ交換は経験したと思うので、これで一旦落ち着いてくれるといいのですが。
あとは故障で怖いのはエンジンヘッド割れ。これも経年劣化だったり、エンジンの個体差があったりするようで、ある意味運もあると思いますが、発生すると数十万クラスの修理費用なので、、避けたいところです。
そして、今回の故障と修理で思ったことは、予備整備の重要性。
エンジンがかかりづらいなということは、数ヶ月前には症状として現れていました。不具合で怪しい部分は噴射ポンプではと言ってもらっていましたが、修理費用も高いのと、まだ動いているから、多分大丈夫。そんな希望的な思いで乗り続けていた結果、路上でエンジンが止まってしまいました。
エンジンが止まるのが高速道路だったら、大きな交差点だったら、たった一人のときだったら、とか色々考えるとゾッとします。
不具合が現れていたら、早めにパーツ交換するほうが、特に古いクルマの場合は有効だなと感じました。
次に何か不具合が出てきたら、すぐにパーツ交換しようと決めています。(不具合出てほしくないけど)
これからも大事に78プラドに乗っていきます!ご覧いただき、ありがとうございました!